これは、砂糖が多く入る事でイーストの活動が鈍くなるのを防ぐ為で、少量の砂糖はむしろイーストの活力増強に役立ちますので、5%だけ中種に入れ、残りを本捏ねに入れる事で、糖分の多い生地でもスムースに発酵させることが出来るというものです。
もし砂糖を中種に入れなかった場合、生地はなかなか発酵してきません。
したがって、イーストの量を増やしたり、改良剤の量を増やす事になるわけですが、それでは味が悪くなるばかりか、原価もかかります。
糖分の多い生地をこの製法で行うと、他の生地と変わりなく発酵してきますので作業がスムースに行えるばかりか、老化の遅いしっとりとしたパンになります。
加糖中種の注意点は、砂糖を中種に入れる事で、中種の発酵過多になりやすいということです。
また、イーストは好物の砂糖がある為に、どんどん膨らんでいき、ガスを発生しすぎてしまう為に、最終発酵まで持ちません。
ですから、この場合は追い種、つまりイーストを本捏ねで追加する事が望ましいのです。
砂糖の配合が20%程度の場合、中種に2%~5%、残りを本捏ねに入れるのがベストです。
中種にあまりイーストを入れすぎると、酒臭いパンになりますので、加糖中種の場合は、本捏ねの方に多くイーストを用いる事を忘れないで下さい。
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最終更新日 : 2023-07-10