パン屋を経営している、あるいは経営を考えている方達の到達点であり目標となるのが、繁盛店・人気店となる事だと思います。
多くのお客様が、自分達の作り上げるパンを買いに来て下さる。
時には遠方からも・・・・
時には家族連れで・・・・
そんな理想的な経営を目指し、皆様は日々努力を重ねているのだと思うのです。
しかし現実には、なかなか思うようにはいかないものですよね。
繁盛店と言われるようなお店は、その地域地域によって様々存在していると思います。
何をして繁盛店と呼ぶのかと言うのは、別に取り決めがある訳ではありませんから、自分が好みで通っているお店に、いつ行ってもお客様がたくさんいれば、そこはもう繁盛店だと思いたくなるでしょう。
売上規模で言えば、一日に20万円以上の売上があれば、立派な繁盛店であると言えると思います。
しかし、売上規模で判断すると、残念ながらコンビニは皆繁盛店と言う事になります。
それ位コンビニではパンが売れているのですから、なければどれだけお店にお客様が来る事やら・・・・
そう考えたくもなりませんか(ー_ー)!!
しかしながら時代をさかのぼって考えてみると、まだコンビニが無く、パン屋もあまり無かった時代であっても、店舗にお客様が押し寄せて来ていた訳ではないのですから、時代と共に、コンビニなどのパン取り扱い店舗が拡大してきた事と並行して、パンを食べる人口が増えてきたのだと言う事になるのだと思います。
食の欧米化と言われてもうはや数10年が経過しようとする中、食卓を取り巻く環境は瞬く間に変化を遂げ、作るよりも買う時代へと変わってきた事は誰でもが実感している事実だと思います。
だからこそパン屋を取り巻く環境としても、まだまだ市場は開放されていると多くの人が思い、そこに参入しようと考えているのではないでしょうか。
私に問い合わせが来るのは、まず経営不振に悩むオーナーからのSOSが大半で、次にこれから開業したいと言う方からの相談、そして相も変わらずホームベーキングを楽しむ方々からの質問メールで占められています。
ですので、どうしてもエールを送る意味がありますので、その様な方々にとってはやや厳しい内容になっていると思いますし、何かをここで具体的に紹介すると言う事もあまり行っては来なかったかも知れません。
ですので、今回はやや違った観点から繁盛店と言うものを見ていき、それが本当に目標・目的と言えるものなのか、考えていきたいと思います。
先程、売上が20万円以上あれば繁盛店だと書きました。
コンビニやスーパーなどで特に集客のあるお店では、パンとお弁当や惣菜類を合わせた売上が30万円以上と言うお店はざらに存在し、パン屋単独よりもよほど売り上げているという実態があります。
ですから日頃から申し上げている通り、パン屋の敵はパン屋なのではなく、コンビニとスーパーなのです。
パンを専門的に扱う、つまりベーカリーは、どちらかと言うと皆味方同士だと言えると思います。
パンのみを取り扱う専門店同士だからですね。
そんな専門店があるのに、スーパーやコンビニでは焼き立てではない事は誰もが知っているはずなのに、なぜ専門店ではない所でお客様はパンを買ってしまうのでしょうか。
安いから・・・と言うだけでしょうか?
ついでに・・・と言うだけでしょうか?
何となく・・・・かもしれませんし、目についたから・・・かもしれません。
大手のパンは安くて大きいし、それでいてそこそこは美味しい。
パン屋のパンは出来たてだけど、やや高い。
そして当り外れがある。
概ねその程度の評価だと思うのです。
だとするならば、綜合判断すると、スーパーやコンビニでパンを買う方達と言うのは、特にパンの品質や鮮度にはこだわっていないと言う事と、ついで買いで充分満足しているという事が言えると思うのです。
と言う事は、専門店である我々が考えなければならないのは、どのあたりなのでしょうか?
1日に50万円という金額を売り上げる超繁盛店と呼ばれるお店があります。
皆様の近くにも、必ず何件かはあるのではないですか?
土日になれば、それが70万円になったり、時には100万円を売り上げる事もある。
最近何かと流行りなのが、こんな場所のこんなお店が超繁盛店????
みたいな、小さな個人店が大繁盛しているという不思議な光景です。
数10年前までの繁盛店の常識というのは、とにかく立地優先でしたので、大手有名店がその場所をほぼ独占していたものです。
しかし今では、どんなに遠くても車で買いに行くという現象が多く見られ、お店からすれば立地を考えなくて良い訳ですから、こんなにありがたい事は無いと言えますよね。
しかし現実は、駐車場問題でてんてこ舞いと言うのが実情のようですが・・・・
なぜこんな山奥に・・・とか、なぜこんな簡素な住宅街の真ん中に・・・みたいなところに遠方から車が押し寄せると言う光景は、テレビなどで何度も紹介されていますよね。
まさしく情報が光のスピードで届くネット時代、そして車社会ならではの光景と言えるのではないでしょうか?
なぜか話題が話題を呼び、あれよあれよと言う間に大繁盛店へと変貌していくお店が存在します。
そんなに素晴らしい、そんなに魅力あるパンを揃えているのだろうか?
どこにそんな繁盛する秘訣があるのだろうと、関係者は必ず一度は行ってみたくなる。
しかし大抵の場合、何がどう素晴らしいというような内容には巡り合う事は出来ません。
買ってきたパンを食べても、特に自分の作るパンと違うと言う事もなく、むしろうちのパンの方が美味しい・・・・
なぜあのお店にあんなにお客様が来るのだろうか?????
その様な思いをした経験が、誰にでもあるのではないでしょうか?
なぜ大繁盛店になる事が出来たのか・・・・
その理由は、恐らくそのお店のオーナーにも実態は解らないと思います。
ただ、一生懸命やってきたことが報われたと思っているはずですし、もちろんそれなりの努力を惜しまないお店である事は言うまでもないでしょう。
しかし、あくまで私の経験から言うと、狙って繁盛店になる事が出来たお店と言うのは聞いた事がありません。
誰もが ”意外 ”だと思うようなお店が、なぜか繁盛していく事になる。
どうすれば繁盛するか? その秘訣のようなものは、無い訳ではありません。
しかし、これほど不確実なものも逆にないのです。
世間が行う分析は、すべて後付けの理論でしかありません。
繁盛を予測する事が出来る人は、恐らくこの世にはいないと思います。
成功もあれば失敗もある、それが人間の能力の限界なのだと思うのです。
誰しもが繁盛店から何かを学び取り、何かを悟り、それを生かして開業します。
しかし、確実に成功すると言う事はまずありません。
どんなに冷静に繁盛店と不採算店を分析しても、確実な答えが見えてきた事は私にはありませんでした。
だとすると、もしかしたら繁盛する秘訣と言うものは、こうすればと言うようなものなのではなく、日々近づいたり遠ざかったりしているのかもしれないとは思いませんか?
この場所で・この商品で・この技術で・この思いで・この努力で・・・・みたいなものの総合力が、考えもつかないような魅力となってお客様を呼び寄せてしまう。
その噂が噂を呼び、新しもの好きの日本人の心を動かしてしまう・・・・
もしかしたら、そんなものなのかもしれませんよね。
だとしたら、私達は繁盛店を目指していったい何をしていけば良い事になるのでしょうか?
他のパン屋さんとは一味違う、そしてスーパーやコンビニでは済ませたくないというパン好きに、わざわざ足を運ばせる事の出来る何かとは・・・・
それには、それはこれです!!・・・・なんてものは存在しないと言う事をまずはしっかりと認識すること。
そして、毎日の努力が良い方向へ向かっての努力になるように、繁盛店の良い所を点ではなく面で捉える事だと私は思います。
どう言う事か?
それは、パンの一つ一つが美味しいとか美味しく無かったという事だけではなく、総合的な魅力がお客様を呼ぶのだと言う事を理解してほしいという事なのです。
一つ一つの毎日の努力が、総合力を上げる為に役立っているか、それとも一過性のものとして消えてしまっているのかは大きく違うと思います。
どんなに隠れた努力をしても、どんなに自分自身が納得するようなパンが完成したとしても、それがお客様の心に届かなければ何の役にも立たないのだと言う事を嫌でも認めるのです。
どんなに経験があっても、どんなに知識があっても、それを表現する事が上手く出来ていなければ、まったく伝わらないのです。
シビアですよ~世間は。
そんなシビアな世間を相手に、皆様の日々の努力が少しでも良い方向に向かう事が出来るよう、繁盛店共通の面の部分から、何かを見つけ出して行きたいと思います。
次回から・・・・
多くのお客様が、自分達の作り上げるパンを買いに来て下さる。
時には遠方からも・・・・
時には家族連れで・・・・
そんな理想的な経営を目指し、皆様は日々努力を重ねているのだと思うのです。
しかし現実には、なかなか思うようにはいかないものですよね。
繁盛店と言われるようなお店は、その地域地域によって様々存在していると思います。
何をして繁盛店と呼ぶのかと言うのは、別に取り決めがある訳ではありませんから、自分が好みで通っているお店に、いつ行ってもお客様がたくさんいれば、そこはもう繁盛店だと思いたくなるでしょう。
売上規模で言えば、一日に20万円以上の売上があれば、立派な繁盛店であると言えると思います。
しかし、売上規模で判断すると、残念ながらコンビニは皆繁盛店と言う事になります。
それ位コンビニではパンが売れているのですから、なければどれだけお店にお客様が来る事やら・・・・
そう考えたくもなりませんか(ー_ー)!!
しかしながら時代をさかのぼって考えてみると、まだコンビニが無く、パン屋もあまり無かった時代であっても、店舗にお客様が押し寄せて来ていた訳ではないのですから、時代と共に、コンビニなどのパン取り扱い店舗が拡大してきた事と並行して、パンを食べる人口が増えてきたのだと言う事になるのだと思います。
食の欧米化と言われてもうはや数10年が経過しようとする中、食卓を取り巻く環境は瞬く間に変化を遂げ、作るよりも買う時代へと変わってきた事は誰でもが実感している事実だと思います。
だからこそパン屋を取り巻く環境としても、まだまだ市場は開放されていると多くの人が思い、そこに参入しようと考えているのではないでしょうか。
私に問い合わせが来るのは、まず経営不振に悩むオーナーからのSOSが大半で、次にこれから開業したいと言う方からの相談、そして相も変わらずホームベーキングを楽しむ方々からの質問メールで占められています。
ですので、どうしてもエールを送る意味がありますので、その様な方々にとってはやや厳しい内容になっていると思いますし、何かをここで具体的に紹介すると言う事もあまり行っては来なかったかも知れません。
ですので、今回はやや違った観点から繁盛店と言うものを見ていき、それが本当に目標・目的と言えるものなのか、考えていきたいと思います。
先程、売上が20万円以上あれば繁盛店だと書きました。
コンビニやスーパーなどで特に集客のあるお店では、パンとお弁当や惣菜類を合わせた売上が30万円以上と言うお店はざらに存在し、パン屋単独よりもよほど売り上げているという実態があります。
ですから日頃から申し上げている通り、パン屋の敵はパン屋なのではなく、コンビニとスーパーなのです。
パンを専門的に扱う、つまりベーカリーは、どちらかと言うと皆味方同士だと言えると思います。
パンのみを取り扱う専門店同士だからですね。
そんな専門店があるのに、スーパーやコンビニでは焼き立てではない事は誰もが知っているはずなのに、なぜ専門店ではない所でお客様はパンを買ってしまうのでしょうか。
安いから・・・と言うだけでしょうか?
ついでに・・・と言うだけでしょうか?
何となく・・・・かもしれませんし、目についたから・・・かもしれません。
大手のパンは安くて大きいし、それでいてそこそこは美味しい。
パン屋のパンは出来たてだけど、やや高い。
そして当り外れがある。
概ねその程度の評価だと思うのです。
だとするならば、綜合判断すると、スーパーやコンビニでパンを買う方達と言うのは、特にパンの品質や鮮度にはこだわっていないと言う事と、ついで買いで充分満足しているという事が言えると思うのです。
と言う事は、専門店である我々が考えなければならないのは、どのあたりなのでしょうか?
1日に50万円という金額を売り上げる超繁盛店と呼ばれるお店があります。
皆様の近くにも、必ず何件かはあるのではないですか?
土日になれば、それが70万円になったり、時には100万円を売り上げる事もある。
最近何かと流行りなのが、こんな場所のこんなお店が超繁盛店????
みたいな、小さな個人店が大繁盛しているという不思議な光景です。
数10年前までの繁盛店の常識というのは、とにかく立地優先でしたので、大手有名店がその場所をほぼ独占していたものです。
しかし今では、どんなに遠くても車で買いに行くという現象が多く見られ、お店からすれば立地を考えなくて良い訳ですから、こんなにありがたい事は無いと言えますよね。
しかし現実は、駐車場問題でてんてこ舞いと言うのが実情のようですが・・・・
なぜこんな山奥に・・・とか、なぜこんな簡素な住宅街の真ん中に・・・みたいなところに遠方から車が押し寄せると言う光景は、テレビなどで何度も紹介されていますよね。
まさしく情報が光のスピードで届くネット時代、そして車社会ならではの光景と言えるのではないでしょうか?
なぜか話題が話題を呼び、あれよあれよと言う間に大繁盛店へと変貌していくお店が存在します。
そんなに素晴らしい、そんなに魅力あるパンを揃えているのだろうか?
どこにそんな繁盛する秘訣があるのだろうと、関係者は必ず一度は行ってみたくなる。
しかし大抵の場合、何がどう素晴らしいというような内容には巡り合う事は出来ません。
買ってきたパンを食べても、特に自分の作るパンと違うと言う事もなく、むしろうちのパンの方が美味しい・・・・
なぜあのお店にあんなにお客様が来るのだろうか?????
その様な思いをした経験が、誰にでもあるのではないでしょうか?
なぜ大繁盛店になる事が出来たのか・・・・
その理由は、恐らくそのお店のオーナーにも実態は解らないと思います。
ただ、一生懸命やってきたことが報われたと思っているはずですし、もちろんそれなりの努力を惜しまないお店である事は言うまでもないでしょう。
しかし、あくまで私の経験から言うと、狙って繁盛店になる事が出来たお店と言うのは聞いた事がありません。
誰もが ”意外 ”だと思うようなお店が、なぜか繁盛していく事になる。
どうすれば繁盛するか? その秘訣のようなものは、無い訳ではありません。
しかし、これほど不確実なものも逆にないのです。
世間が行う分析は、すべて後付けの理論でしかありません。
繁盛を予測する事が出来る人は、恐らくこの世にはいないと思います。
成功もあれば失敗もある、それが人間の能力の限界なのだと思うのです。
誰しもが繁盛店から何かを学び取り、何かを悟り、それを生かして開業します。
しかし、確実に成功すると言う事はまずありません。
どんなに冷静に繁盛店と不採算店を分析しても、確実な答えが見えてきた事は私にはありませんでした。
だとすると、もしかしたら繁盛する秘訣と言うものは、こうすればと言うようなものなのではなく、日々近づいたり遠ざかったりしているのかもしれないとは思いませんか?
この場所で・この商品で・この技術で・この思いで・この努力で・・・・みたいなものの総合力が、考えもつかないような魅力となってお客様を呼び寄せてしまう。
その噂が噂を呼び、新しもの好きの日本人の心を動かしてしまう・・・・
もしかしたら、そんなものなのかもしれませんよね。
だとしたら、私達は繁盛店を目指していったい何をしていけば良い事になるのでしょうか?
他のパン屋さんとは一味違う、そしてスーパーやコンビニでは済ませたくないというパン好きに、わざわざ足を運ばせる事の出来る何かとは・・・・
それには、それはこれです!!・・・・なんてものは存在しないと言う事をまずはしっかりと認識すること。
そして、毎日の努力が良い方向へ向かっての努力になるように、繁盛店の良い所を点ではなく面で捉える事だと私は思います。
どう言う事か?
それは、パンの一つ一つが美味しいとか美味しく無かったという事だけではなく、総合的な魅力がお客様を呼ぶのだと言う事を理解してほしいという事なのです。
一つ一つの毎日の努力が、総合力を上げる為に役立っているか、それとも一過性のものとして消えてしまっているのかは大きく違うと思います。
どんなに隠れた努力をしても、どんなに自分自身が納得するようなパンが完成したとしても、それがお客様の心に届かなければ何の役にも立たないのだと言う事を嫌でも認めるのです。
どんなに経験があっても、どんなに知識があっても、それを表現する事が上手く出来ていなければ、まったく伝わらないのです。
シビアですよ~世間は。
そんなシビアな世間を相手に、皆様の日々の努力が少しでも良い方向に向かう事が出来るよう、繁盛店共通の面の部分から、何かを見つけ出して行きたいと思います。
次回から・・・・
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最終更新日 : -0001-11-30