「お父さん、お願いだからお医者様に行ってください・・・」

近藤誠の家庭の医学
「そうよあなた、あなただけの身体じゃないんだから・・・」
「う、うるさい!! 自分の身体のことは自分が一番よく解っているわ!!」
ドラマでよくこのようなやり取りがありますが、身体の不調があっても医者にかかろうとしない父親を心配して家族が医者へ行くことを一生懸命勧めるというシーンですね。
家族としてはとにかく早く医者へ行かないと手遅れになってしまうのではないかという危機感があり、当人としては自分のことは自分で決めるという強い意志があるわけですね。
ただし、非常に冷めた目で考えてみると、医者に行ったからと言って必ずしも”治る”かどうかはわかりませんし、症状によっては少しでも早く治療しておけば良かったという場合もあり得るでしょう。
一概にこの病気ならすぐに病院へ行き、この病気なら行く必要はない・・・などというような線引きは自分で決める以外にはないのですが、ごくごく一般的には、というより今の社会常識としては、何かしらの不調があればとりあえず診察に行くべきだ、いや、へたをすると何もなくても定期的に診察にはいっておくべきだというのが定説でしょう。
この場合の ”何もなくても” というのがいわゆる健康診断と言うことのなると思うのですが、皆様せっせと通われていますか健康診断に・・・
会社に勤めていればほぼ強制的に受けなければならないとされている健康診断、会社に勤めていなくても市町村から無料の健康診断や各種検診の案内がきますので、健康診断を受けていないという方はほぼ皆無に等しいでしょう。
しかも、何事も早期発見することがとにかく大切だと日々テレビで放送していますので、検診を数年さぼっているというような方は、そのことに罪悪感すらあると思うのです。
そして、少しでも不調があると、
「あ~やはり毎年きちんと健康診断をうけていなかったからいけないんだな~」と反省する人も多いと思うのです。
このごくごく当たり前のように定期的に受ける健康診断、そしてすべての病気は早く発見して早く治療を開始することがとても大切である・・・・というのは真っ赤な大嘘です。
私個人としては、この大嘘に気が付いたのが20代前半でしたので、当然のことながらそれ以降健康診断というものは一切受けていません。
会社員時代も拒否をし続けましたし、そのことによって様々なペナルティーを受けたこともありましたし、批判を受けたことも多々ありましたが、例え何があろうともその考えを変えることはありません。
当時の私には、ほんの数パーセント位はその考え方が正しいのか間違っているのかという迷いも無いわけではありませんでしたが、ここ数十年に至っては120%疑いはありません。
しかし、世の中はまさに真逆で、検診を積極的に受けることがいかに大切かの運動すらあるくらいですから、人の認識のズレと言うのは本当に恐ろしいものだと感じてしまいます。
前回、お年寄りなら病院に通っている方のほぼ100%が飲んでいるであろう降圧剤について、飲むべきではないと書きました。
医者でもない私がなぜこのようなことを言うのかと言いますと、医者、あるいは医療関係者から発信されている情報というのはほぼ大嘘だと考えているからなのです。
私個人も、自分がなぜ健康診断を受けないのかという理由を明確に確信し、それを身をもって体感して25年以上が経過しました。
世の中は一般的には真逆に走ってはいますが、逆になぜ健康診断が害なのか、降圧剤がなぜ害なのかという研究も随分と進み、ネットで検索すれば十分納得できるようなデータや論文なども見つかるようになりました。
私もドラマを中心としたテレビ大好き人間ですし、医者に悪い人などいない、いや少ないはずだと思いたい方の人間ではあります。
それでも、ほんの少し客観的に調べてみるということを実践するだけで、実に多くの真実が隠れていることを知ることになります。
結局のところ、研究にしろ論文にしろ書籍にしろ、その著者を信用するかどうかというのが究極ではありますが、たいていの場合どちらの言うことが理にかなっているか、データや実証が記されているかを見れば明らかであり、持論ばかりを展開するような理屈は到底信用できないというのが私の考え方です。
これまでの私の人生の中でも、昨日までまったくの健康体であった人が健康診断に行き、そのまま帰らぬ人となった方が数人いますし、公には報道されていませんが有名な芸能人も健康診断をきっかけに帰らぬ人となった方はかなりいるのです。
これは、逆に考えてみると「病気になって死が近い人が健康診断に行って病気が見つかっただけで、健康診断そのものが悪いわけではないだろう」とも言えることになりますよね。
しかし実際にはそうではなくて、ほんの少しだけ数値が基準よりも高めである、例えば血圧が高めだとか、コレステロールが高めだということで、再検査を求められる。
再検査により、レントゲンに何か影があるようなので、念のため開腹してみましょう・・・と言う流れから、その後に様々な合併症によって体力が弱っていき、数か月後には死亡してしまうという例が意外と多いのです。
医者の側から見れば、もしその影が放置することで増大するような病気であった場合、この時点で何とかしようとするのは当然の事であり、その時点での手術は大手術ではありませんので、医者も患者もスムースに手術へと向かうことが多いはずです。
しかし、身体にメスを入れるということは、人体にとってどのような影響が出るかは医者からしても100%はわかりません。
ゆえに同意書を書かされることになるわけですが、ここで同意をしないで、しかも治療を行わない選択をできる人が果たしているでしょうか。
手術とまではいかなくても、何がしかの薬を処方されるのは逃れられないでしょう。
私は腰痛持ちなのですが、家族に勧められて整形外科に一度行った際、抗生物質と痛み止め、そして胃薬を処方され、さらにレントゲンで放射線を浴び、あげくにパン屋は下を向いての仕事が多いので職業病ですから、仕事を変えるのが一番だと言われました。
薬はそのままごみ箱へ捨て、家族へはその整形外科へは近づかないように言いました。
もし今現在、多くの薬を医者から処方されていて体調が今一だと感じている方がいるとしたら、一度やめてみることを強くお勧めします。
血圧の数値も、コレステロールの数値も、高いか低いかはその人の身体の個性で全く違います。
平均値というのはお役人が作った無責任な数値であって、そんなものに合わせる必要は全くなく、ましてや薬を使って自分の身体の心臓の動きを弱くしようなどということは、血液の循環を妨げる無謀な行為であり、プラスで副作用だけ頂戴するという大悪罪なのです。
会社で、あるいは家庭でもそうですが、「ちょっと頭が・・・」とか「なんか寒気が・・・」みたいなことを口走れば、医者に行った方がいいんじゃないと言われる確率は100%です。
なぜそうなってしまったのかはわかりませんが、とにかくそんな世の中です。
ですので、相も変わらず検診は受けないというだけで、まるで非国民みたいな扱いを受けることもあるくらいですが、どうか皆様におかれましては、今一度社会の通例に流されるのではなく、逆に見方をしてみる、調べてみる、疑ってみるということを是非実践してみてほしいのです。
ここ数十年の間に、血圧やらコレステロールの平均値もだいぶ変わりました。
その数値がほんの少し変わるだけで、「ちょっと高めなのでお薬出しておきますね」となり、テレビでよく使われるワードである ”予備軍” みたいな扱いを受けることになるのです。
そして、そんな予備軍の皆様が社会保険という税金をたんまり使って薬を飲み続けるおかげで、それらの金額はなんと年間一兆円を超えるというのですから、今後も間違っても薬が減ることはありませんし、広く報道されていく事もまずありえません。
自分の周りには薬で具合が悪くなっている人なんかいない、健康診断は必要だ・・・と思う方はそれで結構だと思います。
ただ、明らかに体調が悪いとか、健康診断に行ってから急に薬が増えたとか、コレステロールが高めだから食事制限が必要か、あるいはサプリメントは・・・と悩んでいる方がいるとすれば、薬もサプリメントも身体にとって良いことは一つもないというデータがたくさんありますので、世間に流されるのではなく自ら調べるということをお勧めいたします。
なんとなく平穏な、治安の良いこの国で、いつでも安価で医者に診てもらえることが寿命を延ばしている要因だ・・・そう思いたいのは分かります。
しかし、確実に必要のない医療行為によって多くの人が帰らぬ人となっていることもまた事実なのです。
もしかして・・・と思ったら調べてみましょう。
自分と自分の家族、そして友人を救えるかもしれませんよ。

近藤誠の家庭の医学
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最終更新日 : 2020-05-29