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2019-11-15 (Fri)  15:07

5S?HACCP?衛生管理は難しい・・・

パン屋さんが行うべき衛生管理については、ここまでにも多く触れてきましたが、誠に残念ながら綺麗な職場というものにお目にかかることは未だにありませんでした。

イメージとしては、会社自体にその気がないので全社的に不衛生であると言った場合や、会社自体にはマニュアルなどがあるものの、それが単なる絵に描いた餅になっている場合、あるいは小規模店舗などではそもそも衛生観念が希薄であったり、衛生よりも売り上げ重視、大掃除の時にやればいいか…的な感覚でしかない場合があるようでした。

パン屋さんの規模にも色々ある訳ですが、今までにも説明してきた通り、焼き立てパン屋さんの、それも特に個人店の場合ほど、衛生管理が徹底されていない印象を感じています。

やはりある程度の人数の組織になれば、それなりに対応しておかないことには事故につながりますし、営業停止にでもなれば一巻の終わりですので、実行しているか否かは別として、講習なりマニュアルなりで従業員への徹底を図っていると言えるでしょう。

しかしながら個人店になると、店舗検査だけ逃れることが出来れば良し・・・と言う考えの人ばかりではないはずですが、やはりどうしても衛生に対する教育を受ける機会が少ないことに加えて、外部からの指摘がないのでついつい後回しになる傾向にあるようです。

衛生管理を徹底させるには、勉強する時間も必要ですし、様々な衛生備品も充実させなければなりませんし、清掃にかける時間も十分にとらなくてはなりませんので、要するにお金がかかる訳です。

ですので、直接お客様や保健所の指導員にでもダメ出しされない限りは、なかなか現状を変えることは難しいのだと思うのです。

しかしです、結局はそれらにお金をかけてでもきちんと習慣づけておかないと、確実に大クレームに発展することになりますし、最終的にはお店を継続できない可能性が出てきてしまうのです。

ならば今のうちから考え方を改めて、衛生管理の徹底こそが安心と安全を守るのだと言うことを念頭に、どう実践していくべきかを具体的にしていくべきではないでしょうか。

誠に残念ながら、きちんとした衛生管理を行うための手法と言うのは、実に地味なことをコツコツと行う以外にありません。

お店で働く人全員が、同じ方向を向いて同じ目的に向かって進めるように、オーナーには改めて5Sの推進をお勧めしたいと思います。

5Sと言えば恐らく知らない人はいないとは思いますが、人が組織の中で働いていくにはそれなりの指針が必要なのです。

ここで改めて5Sとは何かと説明しておきますと、

5Sとは、製造業やサービス業などで用いられる、職場環境の維持・改善のためのスローガンで、職場環境にまつわる5つの言葉の頭文字Sをとって5Sと呼ばれています。

その5つの言葉とは、整理(Seiri)、整頓(Seiton)、清掃(Seisou)、清潔(Seiketu)、(Situke)のことを指します。

5Sの定義は、“職場環境の維持・改善のために徹底されるべき5つの事項”というものです。ローマ字の頭文字であることからわかると思いますが、日本で生まれた概念です。

1整理 Seiri
整理は、要るものと要らないものを区別して、要らないものは捨てることです。

2整頓 Seiton
整頓は、要るものをきちんと使いやすい場所に置くことです。

3清掃 Seisou
身の回りや道具をきれいに保ち、いつでも使えるようにしておくことです。

4清潔 Seiketu
整理・整頓・清掃の3Sを維持し、環境を清潔に保つことです。

5躾 Situke
決められたルールや手順を守る習慣をつけることです。

以上が5Sの定義になりますが、これはそもそも大きな工場とか、大きな会社で取り入れているスローガンであって、焼き立てパン屋さんであればチェーン店などで適用されているものではあります。

しかしながら、いくら衛生管理を勉強したとしても、それを実践していくためにはこのような指針がどうしても必要となります。

やるべきことが分かったとしても、お店や会社全体でこのようなルール作りをしっかりとしておかないと、結局は「そのうち誰かがやればいい」とか、「下のものがやるべきだ」というような、単なるお飾りで終わってしまうでしょう。

特に個人店の場合には、オーナー自らが5Sに取り組まない限り、奇麗なお店は実現できないでしょう。

さらに、
2018年6月に食品の製造・加工・調理・販売などを行う全事業者にに対してHACCPを義務化する『改正食品衛生法案』が衆議院にて可決しました

未だにあまり知られてはいないかもしれないこのHACCP(ハサップ)ですが、いったい何のことなのでしょうか。

HACCPとは「Hazard(危害)」「Analysis(分析)」「Critical(重要)」「Control(管理)」「Point(点)」という言葉の略語で、食品を製造する際に安全を確保するための管理手法のことを言います。

日本語ではそのまま「危害分析重要管理点」と訳されます。

HACCPは、食品の製造・出荷の工程で、どの段階で微生物や異物混入が起きやすいかという危害をあらかじめ予測・分析して、被害を未然に防ぐ方法です。この点がそれまで行われていた製品の抜き取り検査による安全確認とは大きく違うところです。




このハサップは当然ながら焼き立てパン屋さんでも導入しなければならなくなりました。

しかし、本来のハサップの認定というのは非常に厳しい基準が設定されていて、それをそのまま個人店が行うことは不可能に近く、小規模店舗あるいは少人数の企業であれば、ある程度緩い決まりにそって、いわゆる努力目標的な捉え方になっていくと思われます。

とは言え、これらの微生物や異物混入を未然に防ぐための取り組みが義務化していく背景を考えますと、今後はかなり厳しい検査や書類提出が義務付けれらて行くことでしょう。

ですので、嫌々それに立ち向かうのではなく、「当店ではすでにそれらはクリヤー出来ていますよ」という前向きな姿勢で取り組んでこそ、本当の意味でのお客様の信頼を得ることが出来るのではないかと思うのです。

ということで今回は、頭が痛くなるような内容ばかりで、しかも義務化だなんて・・・

しかし、毎日奇麗な職場にしておくと言うことは、間違いなく精神衛生上にもよく、より自信をもってパンを提供できるようになる訳ですから、どうか頭を抱えずに、楽しんで取り組んでいきたいものですよね。

次回、今までは意識できていなかったかもしれない清掃や衛生に関する具体例をご紹介していきたいと思います。


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最終更新日 : 2020-01-09

* by シュウ
5sとハサップ知らなかったです…。5sを常に意識しながら行動すれば色々と職場を改善できそうですね。勉強になりました。
次回の具体例も凄く気になります。

釜の中の掃除 * by シュウ
平釜の中の掃除を、電源を落としてからモップで水拭きしようと思っているのですが、一般的なやり方はそれであっていますか?昔働いていたパン屋さんがそうやっていたような気がするのですが、記憶が曖昧で自信がありません。それともそもそも中は掃除しないものですか?
たびたび質問して申し訳ありません。

Re: 釜の中の掃除 * by しずかな朝
シュウさん、こんにちは

モップで水拭きでかまいません。

ただし、よく絞ってほしいのと、こまめに行うことで、こびりつきがなくなりますのでお勧めです。

また、天板も入れると思いますが、天板の底が汚いとオーブンの床も大変なことになります。

面倒でも天板は底の部分も掃除をお願いします。

* by シュウ
回答ありがとうございます!今度からやってみようと思います。

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5sとハサップ知らなかったです…。5sを常に意識しながら行動すれば色々と職場を改善できそうですね。勉強になりました。
次回の具体例も凄く気になります。
2019-11-16-12:52 * シュウ [ 編集 * 投稿 ]

釜の中の掃除

平釜の中の掃除を、電源を落としてからモップで水拭きしようと思っているのですが、一般的なやり方はそれであっていますか?昔働いていたパン屋さんがそうやっていたような気がするのですが、記憶が曖昧で自信がありません。それともそもそも中は掃除しないものですか?
たびたび質問して申し訳ありません。
2019-11-18-13:00 * シュウ [ 編集 * 投稿 ]

しずかな朝 Re: 釜の中の掃除

シュウさん、こんにちは

モップで水拭きでかまいません。

ただし、よく絞ってほしいのと、こまめに行うことで、こびりつきがなくなりますのでお勧めです。

また、天板も入れると思いますが、天板の底が汚いとオーブンの床も大変なことになります。

面倒でも天板は底の部分も掃除をお願いします。
2019-11-18-15:37 * しずかな朝 [ 編集 * 投稿 ]

回答ありがとうございます!今度からやってみようと思います。
2019-11-18-19:18 * シュウ [ 編集 * 投稿 ]