FC2ブログ

ベーカリーアドバイザーの部屋

パン作りのお悩み解決、超わかりやすくに挑戦しています。

Top Page › パン屋の経営学 › 障がい者施設のパン作り › 施設におすすめ大型ハード系パンレシピ
2020-05-05 (Tue)  16:47

施設におすすめ大型ハード系パンレシピ

こちらの記事を書くようになって、福祉施設の方からのご相談が非常に増えました。

皆さん、このブログは読んでくれていたようですが、質問をしたり問い合わせたりすることをなぜか躊躇されていた方々が多く、なにか寄せ付けないオーラでも出ていたのかな??とやや反省もしつつ、応援の意味も込めて、このカテゴリを充実させていきたいと思っています。

また、そんな躊躇をされている施設関係者の方がいらっしゃいましたら、どうか気兼ねなくお問い合わせいただきたいと思います。

費用はかかりませんので・・・(笑)

では今回は、いよいよお勧めのハード系パンをご紹介していきたいと思います。
様々ある種類の中でも、非常になが~い間ヒット商品として君臨しており、ファンも多いパンになります。
完成イメージはこんな感じになります。


EPSN0216_convert_20200505131132.jpg


知っている方も多いかもしれませんが、名前としてはミルクハースブレッドとかパンオレという名前が多いと思います。

要は、牛乳で捏ね上げた、ちょっとソフトなフランスパンと言うことになるでしょうか。

フランスパンと言うと、どうしてもバタールやバゲットを想像してしまうと思うのですが、このパンは外側は見たままのカリッと感があるのですが、中はしっとりしていますので、「外はカリカリで中はふわふわです!!!」と言う、皆様の大好きなフレーズそのままのパンになります。

中がフワフワだとは言っても、小さく焼いてしまうとやはりフワフワとまではいきませんので、大きく焼くことが重要なのです。

また、この画像のようにクープを鮮やかに出すということはとても難しいことですので、これを目指していただきたい気持ちはありますが、クープの鮮やかさは正直お客様はあまり興味がありませんので、とにかくこのレシピで大きなパンを、しかも直焼きのハースブレッドとして商品化してほしいのです。

ではまず配合から・・・


フランスパン専用粉・・・・・・・・・・100%
上白糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・5%
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.8%
インスタントイースト・・・・・・・・・1.2%
BBJ・・・・・・・・・・・・・・・・0.1% 
全卵・・・・・・・・・・・・・・・・・・10%
牛乳・・・・・・・・・・・・・・・・・・65% 
発酵種・・・・・・・・・・・・・・・・・20%
バター・・・・・・・・・・・・・・・・・・5%


ミキシングは低速3分・中速3分・油脂投入して低速2分・中速3分
捏ね上げ温度は26℃
発酵時間は60分
分割重量 300g~500g
焼成条件 スチーム使用 210℃/230℃ 300gなら20分 500gなら25分焼成


いつも書いていますので十分伝わっていることとは思いますが、オーブン性能やその他工房設備というのは各施設まったく違うはずですから、この工程のまま焼いてくださいということではありません。あくまで参考だとお考え下さい。

配合に関してですが、基本ハード系ですのでシンプルではあります。
小麦粉は何を使われても構わないのですが、フランスパン用粉というのが問屋さんにありますので、それをお使いいただいた方が表皮のパリッと感が出ますし、何よりも味が良くなります。

油脂はバターを必ずお使いください。 (味重視なので)

牛乳は低脂肪などではない普通の牛乳を使ってください。

発酵種に関してはこちらの記事をご覧ください。

発酵種の使い方

インスタントイーストはサフの赤ラベルです。

BBJは、他社の改良材でも構いませんし、入れなくても大丈夫です。
ただし入れない場合は、ややボリュームにかけたりする場合がありますので、分割前の発酵状態には注意してください。

※60分では膨らみが弱いと感じたら、もう少しフロアータイムを長くしてください。
※生地に元気がなさそうだと感じたら、後2分ほど長めにミキシングしてみて下さい。


工程で注意してほしいところは、


★生地を柔らかくし過ぎないこと。
★ミキシングは7割くらいで終了させること。
★成形の時にしっかりガスを抜くこと。
★きつく巻き込むように成形すること。
★ホイロは短めにすること。
★高温短時間焼成にすること。


ハース系の直焼きパンを大きめに焼く場合、どうしても自身の重さで横へ広がろうとしてしまいます。

そうなりますと、平べったい立体感のない、底の焦げたパンになってしまいます。

それを防ぐためには、ある程度硬めの生地で、しかも成形はきつめに、しっかりとガスを抜くことで、力のある立体的なパンになり、さらにある程度目が詰まっていることによって、コクのあるハード系パンになるのです。


ここがポイントフランスパン専用粉を使ったとしても、しっかりと捏ねてしまうと食パンのようにしっとりとしてボリュームも出てしまいます。ホイロの取り過ぎや、弱い温度で長く焼いた場合も、クラストとクラムのコントラストがはっきり出ずに、まるで直焼きミルク食パンみらいな風合いのパンになってしまうのです。それはそれで美味しいかもしれませんが、クラムが粗くなるとどうしても風味の弱いパンになりますので、ハード系パンを作るという目的ではこれらに注意して作ることが大切なのです。


生地重量は最低でも300gですが、慣れてきたら500gくらいの大きいものを作った方がインパクトがあります。

いかなる大きさであろうと、大切なのは必ずスライス販売、そして2枚入りなどの少量販売も行っていただきたいということです。


成形ですが、上記の画像とはやや違って少し丸目にしても可愛いかもしれません。


DsfwvwdV4AAk-ek_convert_20200505131227.jpg

https://twitter.com/kitaichibakery キタイチベーカリー様

インパクトありますよね!


または、クープを変えてみてもいいかもしれません。
以下の画像は発酵かごを使っていますが、かごは使わずにフランスパン同様キャンパスシートでホイロを取って直焼きしてください。


EPSN0119_convert_20200505131326.jpg



EPSN0125_convert_20200505131400.jpg


クロスさせたり、三本線の方が簡単に出来ると思います。

かごを使うと、どうしても粉が表面に来ることになり、もちろんそれでも悪くはないのですが、上記2枚の画像のように、インパクトのある顔にはなりません。

かごを使ったパンの場合は、また別なイメージになってしまいますので、あくまで艶のあるミルクハース特有の表情を出していただいた方が売れると思います。

ただし、正直言って成形やクープはすぐにこのようには出来ないかもしれませんので、フワフワの表皮にならないようにと言うことと、目の詰まった内層になるようにチャレンジしてみて下さい。

内層のイメージはこんな感じです。


02241142_54ebe51700540.jpg


これ以上粗くならないようにすることが、このパンの美味しさを引き出す最大のポイントとなります。

また、このタイプのパンを冷蔵法などで作った場合、残念ながら全く違ったパンになってしまいます。

もちろんそれがいけない訳ではありませんが、このパンの特徴は小麦の風味とミルクフレーバー、そして何よりも直焼きパン独特の香ばしさにあります。

インスタントイーストも、この香ばしさに一役買っているという、ストレート法ならではのパンなのです。

冷蔵してしまうと、熟成臭がプラスされ、表皮の香ばしさが消されてしまうのです。

ですので、今日ミキシングから始めたとして焼成がお昼過ぎになったら、そのままと半分カットでお店に並べ、冷めてきたら順次スライスして袋へ入れるようにしていただきたいのです。

また、外部販売の場合は間に合わなければ翌日スライスしたものを販売してください。

このパンは焼成冷凍もできますが、スライスの際にどうしても表皮が剥がれてしまうことがあります。

ですので、冷凍は行わない方が良いと考えます。

ということで、第一弾は

「牛乳だけで捏ね上げたミルキーなフランスパン」

をご紹介いたしました。

是非作ってみて下さいませ。

関連記事

最終更新日 : 2020-05-05

Comment







管理者にだけ表示を許可