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2020-05-20 (Wed)  06:00

施設で焼く大型ハード系パン、お薦め第4弾

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玉ねぎと胚芽のパン


2020年5月

未だ非常事態宣言が都市部地域で解除されない中、そして解除された地域におかれましても、すぐには元のようにはいかないとお嘆きの方も多いことでしょう。

なぜか比較的被害が少なかったお店が多かったパン業界ですが、やや複雑な気持ちですよね。

むしろ売上が上がったと言う報告もあるくらい、お客様はなぜか焼き立てパン屋さんには足を運んでくださったようです。

また、そもそもスーパーは開いていましたので、食料品売り場に卸していると言う方は、生産が間に合わないということでしたので、複雑ではありますがホッとしております。

なぜか開業を6月、7月に控えているお店も偶然多く、このまま一旦は閉塞していってくれることを願ってやみません。

この夏は、平年よりも来客数は間違いなく増えますので、どうぞ今のうちに積極的に商品開発を行っていただきたいと考えます。

さて今回は、レシピとしては第2弾となりますが、やはりハード系大型パンとして是非商品化してほしいこちらのパンをご紹介していきます。

レシピはこちらになります。


<玉ねぎと胚芽のパン>

フランスパン専用粉・・・・・・・・・・・・・・・90%
ロースト小麦胚芽・・・・・・・・・・・・・・・・10%(日本製粉)
砂糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6%
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.8%
インスタントイースト(赤)・・・・・・・・・・0.7%
玉ねぎみじん切り・・・・・・・・・・・・・・・・20%
ショートニング・・・・・・・・・・・・・・・・・・5%
発酵種・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55%


ミキシング  低速5分 中速3分 油脂投入低速2分 中速3分
捏ね上げ温度 25℃
発酵時間   60分パンチ30分
分割     300~400g
焼成条件   スチーム使用 210℃/220℃   20~25分


名前はご自由につけて下さいね。
ハード系のパンと言うのは、フランスパン系かドイツパン系かそれ以外かで、大きく呼び名が変わってきます。

例えば玉ねぎパンをフランスパン系として呼ぶと「オニョン」になりますし、ドイツパン系として呼ぶと「ツヴィーベル」、イタリアのパンなら「チポッラ」になり、英語だと「オニオン」ですね。

特にドイツパン専門の店とかフランスパン専門の店ではない普通のパン屋さんでは、これらはごちゃごちゃに使われていて、あまり気にはしていません。

ですから一般的な英語で言うと「ジャーミーオニオン」と言うことになるでしょうか?
でもこれだとわかりずらいので、「玉ねぎと胚芽のパン」がおススメです(笑)

通常では玉ねぎを使う場合は、フライドオニオンと言う材料を業者から買うのですが非常に高いです。

自分達で玉ねぎを揚げても良いのですが、面倒です。

ですので、このレシピではそのままをみじん切りにして使います。

価格は安定していますし、非常に玉ねぎを感じるパンになります。

本来なら玉ねぎパンと胚芽のパンは別にして作りたいところなのですが、ぶっちゃけどちらもあまり売れ筋ではありません。

ですので今回はお互いの良いところを生かして、あまり他にはないオリジナルとして是非チャレンジしてほしいのです。

配合は全体的に解りやすく作りやすくしたつもりです。

このパンで気を付けていただきたいところは、玉ねぎはほとんどが水分だという点です。

ですので、ミキシング当初はとても硬い生地になりますが、じょじょに柔らかくなっていきますので、途中で水を足さないでいただきたいのです。

また、生地完成後にはまだある程度硬いかもしれませんが、発酵中に水が出て生地が緩んできますので、失敗かな??と思わないように注意してください。

ハード系パンとしてはミキシングはやや長めですが、しっかりとグルテンをつなげておかないと途中で玉ねぎの水分に負けてしまう、あるいは胚芽の繊維質にグルテンが壊されてしまい、伸びの悪いパンになりますので、しっかりと生地をつなげていきます。

小麦胚芽というのも各メーカーで色々とありますが、この日本製粉のロースト胚芽はとても香ばしく、くせがないのでおススメです。

以下のニップンのサイトで確認して、問屋さんに問い合わせてみて下さい。



また、少量販売ならアマゾンでも手に入ります。


ロースト小麦胚芽(日本製粉) / 200g


パンチは強めに行ってください。

どうしてもベタベタとした生地にはなりますが、それは玉ねぎから出る水分ですので旨味でもあります。

手粉を使いすぎるとパサパサしたパンになってしまいますので、使い過ぎには注意して、パン生地にあまり慣れていないような方は、手袋などを付けて作業をすると良いかもしれません。

画像のように300g以上の生地をナマコ型にしてホイロを取り、何本かのクープを入れて焼成します。

カンパーニュのように丸いかごなどで作ると焼きやすいのですが、丸いと半分にカットした際に小さく見えてしまいます。

ですので、ある程度長丸にしたほうが良いでしょう。

通常のフランスパンよりも下が焦げやすくなっていますので、下火の利かせ過ぎには注意しましょう。

あまりガッツリと焼き込むよりも、フカフカしたイメージのパンに仕上げてほしいと思います。

また、どうしても横に広がってしまいやすい生地でもありますので、あまりにも平べったくなってしまうようなら、パウンド型などでミニ食パンとして焼くのも良いかもしれません。


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その方が形は整いやすく内層もきれいに見せることが出来ます。

ただし、インパクトやフカフカ感は直焼きの方が出せるはずですよ。

もし型を使用する場合は、蓋はしないでくださいね。

下火を強くすることもお忘れなく。

また、あくまで経験上の話ですが、玉ねぎを入れたパンと言うのは冷凍にとても向いています。

と言うか冷凍した方が美味しくなると私は感じています。

ですので、そもそもそんなに長時間発酵のパンではありませんが、焼成後に冷凍保存しておいて、販売前に解凍してスライスして包装して販売する・・・こんなパターンがオススメですよ。


じつは・・・

水分の多いドライフルーツ(レーズンとかドライトマトとかプルーンなど)や、その他水っぽい固形野菜類(玉ねぎとかじゃがいもとか)などを練り込んだ場合、その旨味を持った水分が解凍時に生地内に浸透していくことで旨味が増すのではないかと私は考えています。これは、急速冷凍したからとか、緩慢冷凍したからなどとは関係なく、冷凍した後解凍すると水分が出るという特性のなせる効果ではないかと考えているのです。ですので、急速冷凍庫がなくても普通の冷凍庫で十分その効果は確認できると思っています。是非お試しください。



冷蔵法を取り入れている施設も多いと思いますが、今回の生玉ねぎ入りのパンは冷蔵には向いていません。

当日焼くまでを行ってから冷凍される方が確実にうまくいきますので、冷蔵生地対応はおすすめしませんが、どうしてもと言う場合には個別にご相談くださいませ。



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最終更新日 : 2020-05-20

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