
このブログを開設して本年で14年が経過しました。
そしてなんと616もの記事を書いて来たことになります。
間違ってご来店し、すぐさま退店なんて人も多いと思いますが笑、末永く読んでくださっている方、そして今まさに何かのヒントを求めていらっしゃっている方もおられることでしょう。
製パンの理論をわかりやすく解説したい・・・という思いから始まったブログではありましたが、実際の現場でなにかの御役に立てているのでしょうか??
やはり実際のパン作りはというと、ある意味単純であり、しかしそれでいながら難解であり、かと思えばエイ・ヤーで乗り切れることもあったり、知らないうちに修正できていたり、はたまたドツボにハマってしまったりと、全体的な理論と経験が伴わないと、いくら部分的に解決できたとしても、知らぬ間にまたドツボにはまってしまうなんてこともありますよね。
パン屋を経営したい皆さん全てがしっかり修行を積むことができるかというと、なかなかそうはいかないのが現実であり、かと言って反対に未経験でも十分成り立っているお店もあったりで、そのあたりはや何事も感性とか得意不得意の問題なのかとも思いますが、いずれにしても四季を通じて安定したパンを作り続けるというのは並大抵のことではないことは確かでしょう。
だからこそ訪問されるのだとは思いますが、問題解決に直結する内容にたどり着けていますでしょうか?
と、結局のところ「自分のお店・会社・自宅」の設備や配合や原材料の場合はどうしたら良いのだろうということが解らないと、しっくりとはいかないと思うのです。
ブログ開設以来、数え切れないほどの質問を頂いてそれに答えてきましたが、結局メールでのやりとりだけではどうしても限界がありました。
そういう意味では、電話相談ですとメールよりもスムーズに解決に導けるという実感が持てましたし、やはり人と人は直に話をしないと本当の悩みや気持ちにたどり着けないなと感じました。
しかしながら、やはり何よりも直にお伺いして一緒に作業を行うことに勝る感動はないと改めて感じる今日このごろなのです。
お店や会社ですと特にそうだと思うのですが、以外にも高額なコンサル料を支払っても結局改善には至らなかったというお話をよく耳にしますし、だからこそ私の場合はできる限り経費をかけない形でお手伝いをという気持ちが強かったので、できるだけメールで、そしてできるだけお金はいただかないようにと努めてきたつもりでした。
ですので、メールのみで実際にお会いすることなく、ほぼ無料で相談にのるということが圧倒的に多く、店名も知らず本名も知らずですが、それでもできる限りの支援を行ってきたのでした。
しかしながら、この十数年の実績を振り返ってみますと、やはりしっかりと現地で一緒に作業をさせていただいたお店は実績が上がり、伺えていないお店はその後に音信が途絶えるというのが現実であった気がしています。
また、言い方が悪いかも知れませんが、しっかり経費をかけてでも改善したいという姿勢が結局実るのではないかとも感じる次第なのです。
ということでここからは大きく方向転換を行っていこうと考えております。
それは、メールだけのやり取りで済まそうとする人、質問にのみ答えてほしいという人、そのような方々からの依頼は今後は受け付けないということです。
たとえ直接伺うことが困難であるような場合でも、動画などを通じて、実際の作業をリアルタイムでアドバイスできるような体制を作っていきたいと考えますし、何よりもお互いの信頼関係を重視した改善策でないと長続きしないということに気が付きました。
直接お会いすることが出来ても、結局は目指す方向が違っていてうまくいかなかったというケース、そして長きにわたって応援させて頂いたのにもかかわらず、結局は自分なりの改善しかせず、その後は関係が途絶えてしまったというケースなどもあり、やはりこればかりは価値観とか人間性が最後には物を言うのだなと思います。
このブログでは、配合や製法などの具体的なレシピなどはほとんど紹介してきませんでした。
また、私がどのようなパンを作って皆様の応援をしたきたかも具体的に紹介することは避けてきました。
それは何故かといいますと、費用をかけられないような方達にも手を差し伸べたいというボランティア精神のような気持ちがあったからだと思います。
すべての人が店名を明かし、報酬を支払ってでも改善したいとまで考えているわけではないという気持ちもあり、気軽に相談できるしブログに掲載される心配もないので恥ずかしい思いもしなくて済むというのがむしろ理想であった気がしています。
しかし現実はそんなものでありませんでした。
「改善するのに恥も外聞もない、本気で売上を上げたい」
そのような方々だけが、いやもっと言うならそのような方々としか関係が築けなかったと言っても過言ではないのでした。
ですので今後は別のサイトを立ち上げ、成功事例や失敗事例なども具体的に紹介し、動画配信なども視野に入れた本気の応援サイトを作っていく予定でいます。
そこで一つ皆様にお願いがございます。
このブログを見て「参考にしてこのように改善できました」というような方、店名や会社紹介をしても構わないという方、そして過去に何らかのアドバイスをうけて今どうお過ごしかなど、新しいサイトに掲載を希望される方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡をいただけたらと思います。
ささやかながらお礼を用意してお待ちしております。
私からのお礼といえばパンしか無いわけですが笑、実は最近ではタピオカ粉とか米粉を使った商品開発に遭遇する機会が多く、そんな中改めて感じたのが、
やっぱり小麦粉が最強だ!!!
という原点回帰なのでした。
アレルギーの方には大変申し訳無いのですが、やはり小麦粉で作った食品の美味しさは格別で、どんなにグルテンフリーが叫ばれようとも、私は死ぬまで小麦製品に囲まれていたいと痛感したのでした。
そんな私がここ数年を通して「今までで一番美味しいフランスパンだ」と言えるようなバゲットを完成させることが出来、その内容をぜひお裾分けしたいという思いがあり、今回応募していただいた方にはまずはバゲットそのものを試食していただき、どうしてもお店で提供したいということでしたらそのノウハウを伝授したいと考えております。
とにかく食べた方のほぼ全員が「こんなバゲット食べたことがない」という特別な美味しさです。
その製法を聞いたら恐らくほとんどの方がビックリすると思います。
連絡お待ちしております。
そしてこちらが先日お伺いしたお店で作ったグラハム食パンなのですが、これもここ数十年で一番完成度が高く、驚くほど美味しいパンとなりました。
これまた製法を知ったら驚くような作り方なのですが、こちらはコンベクションを使って焼き上げた山形の食パンで、コンベクションでここまで美しく焼き上げることが出来たことに正直感動しましたし、何よりもコンベクションならではの美味しさがあると感じました。
北海道産小麦を厳選し、グラハムは日清製粉でしたが、この組合わせが最強だと感じましたし、日清のグラハム粉がこれほど美味しいとはこれまたびっくりでした。
つい最近のことでまだ商品化はされていないようですが、この手のパンが売れてくれると店舗のイメージがグンと上がると期待しています。
本年春には間違いなくかなりの値上げがあるであろう小麦粉ですが、全ての原材料が高騰する中、益々品質が問われる焼き立てパン業界の中にあって、それでも必死に生き抜いていかなければならない今、いかにオリジナルで、そしていかに小麦本来の美味しさをお客様に提供することができるかが鍵であると私は思っています。
本気の改善を望まれているとしたら、ぜひ力をお貸し出来ればと思う次第です。
最後に、資格も肩書も何もない、単に経験だけが取り柄の私の自慢は
「皆様の力量、そして設備に応じたパン作りを提案できる」
という点です。
この点だけは誰にも負けないと自負していますので、いかなる設備や経験であろうとも、あなたに合った改善策、そしてオリジナルパンの開発が行なえますので、まずはご相談いただければと思います。
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最終更新日 : 2023-02-12