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ベーカリーアドバイザーの部屋

パン作りのお悩み解決、超わかりやすくに挑戦しています。

2020-03-15 (Sun)

時給アップこそ最大のモチベーション

時給アップこそ最大のモチベーション

いくつかのお店に伺った際に、そこで働くパートさんと話をしていると、いつの間にか出てくるのが ”時給が低い” というワードなのです。「楽しい職場だし、皆良い人ばかりなんだけど、時給は正直低すぎると感じます。」「やりがいは感じるしオーナーも良い人だとは思うけど、時給はちょっと低すぎると思います。」と言うように、概ねどこのパートさんも時給にはやや不満があるようです。そもそもですが、同じような時間に出社して...

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いくつかのお店に伺った際に、そこで働くパートさんと話をしていると、いつの間にか出てくるのが ”時給が低い” というワードなのです。

「楽しい職場だし、皆良い人ばかりなんだけど、時給は正直低すぎると感じます。」

「やりがいは感じるしオーナーも良い人だとは思うけど、時給はちょっと低すぎると思います。」

と言うように、概ねどこのパートさんも時給にはやや不満があるようです。

そもそもですが、同じような時間に出社して、同じような時間に全従業員が一緒に作業を行うことが多いはずなのに、なぜに社員とパートと派遣社員や契約社員などで収入に大きな差が生まれてしまうのでしょうかね。

パートタイマーという雇用形態、そして扶養なのか、そうでなくなるかの年収制限について、恐らくは多くの人が不満をもっているはずなのに、いまだにその不公平から脱却できないでいる現代社会。

その、何となくこのままではいけないとは思いながらも、思い切った手を出せずに来てしまったこの数十年のつけが、今まさに少子化として現象化されてしまっているのではないでしょうか。

「えっ、雇用形態と少子化ってそんなに関係ないんじゃない??・・・」

そうお考えの方もいることでしょう。

そんなあなたは、きっと社員としてきちんと仕事量に見合った給料を得ることが出来ているのでしょうね。

今現在社員として働いているという方は、自分の給与を時給に当てはめてみたことがありますか。

よく給与の手取りを就業時間で割るだけで、時給にするといくらになるという計算をする方がいますが、社員と言うのは、年金や社会保険料などの半額分を会社が負担してくれています。

だからこそ、社員として働いていた人は、厚生年金としてパートやバイトや個人事業主の方がもらう国民年金よりもずっと多くの年金をもらうことが出来る訳です。

つまり、社員で働くということは、自分が額面上もらっている給与以上に、実は会社に負担してもらっているということなのです。

しかもですよ、一番納得がいかないのは、パートやアルバイトというのは休めばその日の給与は出ませんが、社員ならそれを有給にしたりできますよね。

もっと言うと、月給制のところでは、毎月多少の勤務日数が違ってももらえる給与額は同じだと思いますし、勤務時間が違っても同じなのに対して、パートやバイトは早く帰ればその分収入は減ってしまう訳です。

そんな差別まがいな扱いはなくそうということで、パートタイマーの方にも社会保険や厚生年金に入ってもらって、会社がその分を負担しますよという動きになってきてはいます・・・・が、要するに会社の負担が増えるだけのことですので、間違ってもその負担分を考えると時給そのものまで上げるなんてとても無理ということになってしまうのです。

しかも、この社会保険に加入してしまうと、今までなら自由に勤務時間いっぱい働いて稼ぐことが出来たのに、週に何時間までしか働いちゃダメという制約がかけられてしまいます。

ということは、パートとして働く人からしたら、会社負担分を払ってもらっていることには感謝したいが、実際にもらえる手取りはけして増えてはいないので、素直に喜べないということになりはしませんか。

一時は働かせすぎとかブラックとかばかりが前面に出てしまったために、ならば働ける時間に制約をかけようという安易な政策がとられてしまいました。

そのお陰で、全員がある程度身体は楽になりはしましたが、肝心の収入がすっかり冷え込んでしまって、経済も冷え込み、それを補おうとはたまた増税にふみきり、当然ながらさらに経済が冷え込むというのが今現在の状況でしょう。

ただでさえもお年寄り人口が増加の一途をたどる中、中高年以下の人の所得はずっとずっと下がりっぱなしであり、収入に占める税金は毎年増え続けています。

目に見えて結婚する人は年々減り続けており、おのずと子供が生まれずらい状況と化しています。

これだけ税負担が増えてくると、消費しようという気持ちよりも、益々将来に向けて貯めこもうと考えるようになり、終身雇用とは言えない現代社会においては、安定した仕事を得ることも難しくなり、やはり貯蓄以外に安定策はないと貯め込み文化を加速させる要因だらけです。

特殊な能力を必要とする仕事や、専門職の一部、あるいは公務員は別として、ごくごく一般的な中小企業に勤めるごくごく一般的な水準の人達にとって、今はとても楽しい時代であるとは言い難いのではないでしょうか。

ましてや働き方改革などと言って、働く意欲や収入アップにストップをかけるような対策が、中小企業を相手に大企業にしかできないような無理難題を押し付けています。

これによって時給でしか働けない人はさらにさらに給料は減り、いくら自由な時間が出来たとしても、お金を使おうとする気になれない。

社員であっても残業手当だけが収入アップの手立てだったにもかかわらず、その道を絶たれてしまった訳です。

つまり、みんなが全体的に体は楽になったかもしれないが、とても今後のことが心配で心配で、消費どころではない、食べるのがやっとみたいな状況なのが今現在のデフレを生んでいるのではないでしょうか。

とまあそんな経済評論家みたいなことはどうでも良いのですが(さんざん語っておいて・・・汗)個人店のオーナーにはもっと時給を上げてくださいと提案しているのです。

個人店の場合、収支を公開していない、つまり儲かっているのか、借金がどれくらいあるのか、売り上げがいくらで経費がいくらでというような損益計算を従業員に教えていないことが多いと思うのです。

その割には、「頑張ったら時給を上げる」とか言うオーナーが非常に多いです。

この場合の「頑張ったら」というのは、いったい何をもって頑張っていると判断するのでしょうか?

と、働く人からしたらそう感じると思いませんか。

実に日本人らしい表現であると言えなくもないセリフではありますが、ことお金のこととなるとそうはいきません。

たいていのパートタイマーの方は皆一様にその漠然とした指標のようなものに不満を持っていることは間違いありません。

ですので、大手などではそのあたりの人事評価というのは実に細かくできているのですが、それを個人店に当てはめるということを提案したいのではありません。

むしろ、問答無用でまずは時給を地域の相場よりやや上げるべきだと提案したいのです。

なぜかといいますと理由は簡単です。

たくさんお給料をもらって喜ばない人はいない からです。

ありとあらゆる不平不満をスッキリ解消する手段は、ずばり

「だって私、意外といい時給をもらっていますから」

という存在価値を認められたことに対する自負です。

なんだかんだ言っても、皆仕事になると一生懸命に取り組むものです。

ところが、いざお給料となると思ったほどでもない・・・そしてガッカリ・・・では、せっかくワンチームを作ろうと思っていても、そこに結局は評価の低さが目立ってしまうので、腰を折られてしまうのではないかと思うのです。

そもそも、できるなら損益をきちんと公開して、みんなで協力してお店を盛り上げていこうとすることが大切であると私は考えますが、その中には設備費や経費の内訳も含まれますので、オーナーとしては家計のやりくりまで明かしているようで抵抗があるという方もいらっしゃることでしょう。

しかし、そうした細かい経費も公開することで、みんなで無駄のない資材管理を行うようになり、こまめに電気を消すようになったり、無駄に包材を使うことがなくなったり、再利用できるものは再利用する、廃棄やロスを現金としてとらえるようになるなど、いわゆる経営観念を共有できるようになってかえってオーナーとしては仕事がやりやすくなると思うのです。

一度、例えば一気に時給を100円上げたとして、収支がどうなるかをシミュレーションしてみて下さい。

そしてとくにどうなる訳でもないと判断が出たら、すぐにでも上げるべきです。

そこが従業員として働く人の最大のモチベーションなのだということを知ってほしいのです。

まずは最大限評価する、そして次に売り上げ目標に向けた具体的な方策をみんなで話し合い実行していくのが順序であると考えるからです。

国がどのような政策を発表するとか、大手で雇用政策がどのように変わるとか、そんなことが全く関係ない世界が個人店です。

つまり、オーナーが良いといえばそれで成立してしまうという点を最大限に生かして、「周りはどうであれ私は従業員が一番大事である」という姿勢を示せるのが時給という評価なのです。

大した規模でもないのに、外国人労働者を安く雇って、自分は高級車に乗っているオーナーをよく見かけます。

はたしてそんなオーナーを心から尊敬している従業員というのはいるものでしょうか・・・

格差社会がどうとか言うつもりはありませんが、個人店レベルでオーナーだけが贅沢をするというのはもう時代遅れです。

出来る限りの利益を従業員に配分するという考え方に立ってこそ、同じ目標に向かっていけるのではないかと考えます。

こんなことを書いていると、数人のオーナーの顔が浮かんできて、偉そうなことを言って申し訳ないという気持ちもにもなったりしますが、どうか自分の世界観を地域と合わせるのではなく、みんなで働く喜びを共感できる自分達だけの世界を作っていただきたいと切に願います。